波乱LOVE■番外編■~俺様悪魔の命令に背いた場合~
「あ、久保田さんが会員カード忘れてたから」
大雅は、静かにカードを私に渡して、そのまま走り去った。
「あ、ありがとう!!」
私の声が届いたはずやのに、振り向かんかった。
大雅、誤解した?
まさかな。
コーチと生徒やし。
「じゃあ、失礼します!!」
私は走り出した。
おい待てや!ってコーチが言ったけど、聞こえへんフリして走った。
大雅、どう思ったやろ。
誤解されたら嫌や。
大雅は、カードを渡しに来てくれた。
大雅、ごめんな。
素直になれん私を許して。