波乱LOVE■番外編■~俺様悪魔の命令に背いた場合~
「かわいい妹よ。遅かったやないか~!!」
「お兄ちゃん…… もうええって。その仁王立ち」
「期待してるで。大雅のオススメエロDVD~」
渡した紙袋の中をチラっと見たお兄ちゃんが一言。
「学園モノやないやん。がっかり……」
「学園モノしか嫌やった?社長室とかOLとか嫌いなん?返却してこよか?」
何を真剣に言うてんやろ…… 私。
「別に嫌いじゃないけど。今まで見たことないだけ。俺、今高校の数学の先生を狙ってるから…… まぁ、社長室でロックオンってのもおもろそうやんけ」
紙袋を大事そうに胸に抱えたお兄ちゃんは、冷蔵庫から炭酸の缶ジュースを2つ取って、自分の部屋へと向かった。
私はお兄ちゃんの背中を見ながら、大雅のことを思い出した。