波乱LOVE■番外編■~俺様悪魔の命令に背いた場合~
「ちょっと、お前何やってんねん!!」
大雅は息を切らしながら、車に近付いた。
運転席の方にいたコーチも心配そうに助手席の前に戻ってくる。
「城之崎、今は授業中やぞ。教室戻れよ」
「あんたには関係ないねん。黙っててや」
大雅はコーチのことを見ずにそう言って、私の腕を掴んだ。
「杏奈、俺とコイツどっち選ぶねん!」
またわけのわからん発言。
ちょっと喜んでる私の心。
でも、また振り回されて、苦しむだけ。
「大雅、わけわからんねん。マジで」
「ええから、美術室来いや。話あるから」
強引に腕を引っ張る大雅に、私の心も引っ張られる。