波乱LOVE■番外編■~俺様悪魔の命令に背いた場合~
「大雅ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
私は、大雅の胸に飛び込んでしまった。
もちろん大雅は抱きしめてくれるわけもなく。
「あほか、ボケ!」
私の頭を叩く。
「ま、そ~ゆ~わけなんで。コイツは俺がもらいますんで」
大雅は、ポカーンとしたコーチに向かって生意気な顔して言う。
「すいません。コーチ…… すいません。ほんまに」
コーチは、ええよええよ!って笑って、車に乗って行った。
私、初めて男の人をフッた。
「杏奈、お前はほんまにあほやな。俺が来んかったら、アイツについていっとったんやろ。ほんまあほやな、お前は」
「だって。だって…… 大雅が悪いねんで。私が必死で書いた手紙をあんなことして」
私は大雅の鍛えられた腹筋をポコポコと叩いた。
「は?何それ?」
「何って、ラブレターやん!!! 話したいことあるから美術室来てって手紙、靴箱に入れたのに!!!」
「入ってへんかったで」
「嘘や!!入れたで。城之崎大雅っていうシール貼ってある靴箱に」