波乱LOVE■番外編■~俺様悪魔の命令に背いた場合~
大雅のアパートへ向かう。
部屋の前には、あの趣味の悪い傘が立てかけてあった。
「まだ持ってたんやぁ」
大雅、大事にしててくれたんや。
お母さんの虎とひょうの傘。
「あー、入れや」
玄関のドア、ちょっとだけ開けて大雅が顔を出した。
「お邪魔します」
アパートっていうから、4畳とか6畳とかなんか狭くて汚い部屋を想像しとったけど。
「めっさ綺麗やん!!この部屋」
「俺、綺麗好きやし」
「他にも誰か連れて来たりしてるん?」
どしたんやろ。
私、めっちゃ独占欲出てきてる。
「やきもち? 杏奈、俺に本気で惚れとんな」
「ちゃうし!! 気になっただけ」
うつむいてた私に、おおいかぶさる大雅。
「お前、かわいすぎやろぉ」
「大雅……」
「俺、お前にしか興味ないから。俺のこと、ほんまにわかってくれてるのはお前だけやし、俺の家柄とか外見とかじゃなくてお前は俺の中身をちゃんと見てくれた」
ぎゅって。
ぎゅーって抱きしめられてるーーー!!