中学最後の冬休み《短》
はあー…。
よかった。やっと眠ってくれた。
腕の中で寝息をたてるナツに、俺はホッとしていた。
正直に言うと、あのままナツを抱いてしまいたかった。
でも、物事には順序ってもんがある。
俺はそういうことは気にならないタイプだけど、ナツは気にするタイプだ。
順序を無視して今日ヤってしまったら性格上、後で後悔するかもしれない。
俺はナツにそんな思いをさせるために、抱きたいわけじゃない。
そう思ったとき。
高ぶっていた感情が自然と、落ち着いていった。
それは理性ではなく……本能に近いものだった。
明日体力持つかな、と考えながら。
甘い香りがする髪にそっとキスをする。
そして無理矢理、目を閉じた。