中学最後の冬休み《短》
本能
……これだから何も知らない女は怖い。
無意識に男を誘うなんて反則だ。
寝転んだまま、俺を見つめるナツ。
掛け布団をかぶってないから、きわどいところまで上がっているスカートから、白い脚が惜しげもなく曝されている。
これが計算だったらどんなにいいか。
俺はため息を一つ、はき出した。
「ナツ。一緒に寝るってどういう意味かわかってるのか?」
止まっていた足を、ベッドへと進める。
そんな俺をナツは黙ったまま見つめた。
俺も無言でベッドにあがる。
そして……
「男と女が一緒に寝るっていうのは、こういう意味だぞ」
ナツの上に馬乗りになり、両手を顔の横につけた。