空色幻想曲
「おじいさまが神官長によく診ていただいていること」
突きつけられて大叔父様の表情が一瞬固まる。
「まあ、大叔父様もどこかお悪いの?」
問いかけると、すぐさま表情をやわらげた。
「いいえ、どこも。歳が歳ですから健康管理の一環として神官長殿に定期健診してもらっているだけのこと」
「うそですわ。食後にかくれてお薬をたくさん飲んでいるじゃありませんか」
「それは……健康のためだよ」
「どこもお悪くないならお薬を飲む必要はないでしょう」
「エリーゼ、いいかげんにしなさい。何が言いたいんだ」
「たおれてからでは、おそいんですのよ。そのときまでなにもせずに後をまかされたら、いちばん困るのはわたくしです。
おじいさまはそんな苦労をわたくしにさせたいのですか?」
これは正論すぎて、さすがの大叔父様も言葉が出ない。
ほらね。
エリーゼはめったにワガママを言う子じゃない。なにかワガママを言うときは必ず筋を通してくるんだ。だって、王国の頭脳と言われる大叔父様の血を引いているんだもの。
知識や経験は大人に敵わなくても、知性は子どもだって負けてない。
それに……
突きつけられて大叔父様の表情が一瞬固まる。
「まあ、大叔父様もどこかお悪いの?」
問いかけると、すぐさま表情をやわらげた。
「いいえ、どこも。歳が歳ですから健康管理の一環として神官長殿に定期健診してもらっているだけのこと」
「うそですわ。食後にかくれてお薬をたくさん飲んでいるじゃありませんか」
「それは……健康のためだよ」
「どこもお悪くないならお薬を飲む必要はないでしょう」
「エリーゼ、いいかげんにしなさい。何が言いたいんだ」
「たおれてからでは、おそいんですのよ。そのときまでなにもせずに後をまかされたら、いちばん困るのはわたくしです。
おじいさまはそんな苦労をわたくしにさせたいのですか?」
これは正論すぎて、さすがの大叔父様も言葉が出ない。
ほらね。
エリーゼはめったにワガママを言う子じゃない。なにかワガママを言うときは必ず筋を通してくるんだ。だって、王国の頭脳と言われる大叔父様の血を引いているんだもの。
知識や経験は大人に敵わなくても、知性は子どもだって負けてない。
それに……