空色幻想曲
◇ ◇ ◇
レグロアの町に到着した。
用意されていた宿泊施設で遅い夕食を済ませ、隊員たちはようやく休息の時を過ごすことができた。
明日は被災地の視察があるため朝が早い。戦闘の疲れを癒すべく早々に就寝準備を始めていた、そんなとき。
宿の廊下で意外な人物に出くわした。
「起きて大丈夫なのか」
赤髪の青年が、レガートとベンの肩を借りて立っている。魔法で一命を取り留めたとはいえども、つい先ほど死に掛けた身だ。まだ安静にしていなければいけないはずだった。
「アルスがどうしても今すぐに、と言うのでね」
彼の左肩を支えているベンが代わりに答えた。右肩のレガートも黙ってうなずく。
どうやら俺に用があるらしい。
「隊長さん……いや」
夕食がまだ歯に挟まっているのかと突っ込みたくなるくらい口ごもって、
レグロアの町に到着した。
用意されていた宿泊施設で遅い夕食を済ませ、隊員たちはようやく休息の時を過ごすことができた。
明日は被災地の視察があるため朝が早い。戦闘の疲れを癒すべく早々に就寝準備を始めていた、そんなとき。
宿の廊下で意外な人物に出くわした。
「起きて大丈夫なのか」
赤髪の青年が、レガートとベンの肩を借りて立っている。魔法で一命を取り留めたとはいえども、つい先ほど死に掛けた身だ。まだ安静にしていなければいけないはずだった。
「アルスがどうしても今すぐに、と言うのでね」
彼の左肩を支えているベンが代わりに答えた。右肩のレガートも黙ってうなずく。
どうやら俺に用があるらしい。
「隊長さん……いや」
夕食がまだ歯に挟まっているのかと突っ込みたくなるくらい口ごもって、