空色幻想曲
†黒いキオク†
Lute side
********************
暗い……
一筋の光も届かない……深淵の闇。
冷たい……
暖かい風も流れない……石畳と鉄の臭い。
「“忌み子”だ」
──イ、ミ、ゴ……?
暗い……暗い……
冷たい……冷たい……
この闇の中が、おれの世界。
この四角い箱の中が、おれの居場所。
生きることも死ぬことも赦されない。
時間が流れているのかもわからない。
「あなた……だぁれ?」
──ダ、レ……?
「さみしく……ないの?」
──サ、ミ、シ、イ? サミシイって……ナニ?
「じゃあ■■■が、お歌うたってあげる!」
──オ、ウタ……?
「うん! ゲンキのでる、お歌だよ!」
暗闇の中に、初めて、何かが浮かんで見えた。
それは……夢、だったのだろうか。
それとも……幻、だったのだろうか。
いや、違う。
錆びた鎖から解き放たれて、風を感じて、初めてわかった。
あれは夢でも幻でもなかった。
あれは────……
********************
暗い……
一筋の光も届かない……深淵の闇。
冷たい……
暖かい風も流れない……石畳と鉄の臭い。
「“忌み子”だ」
──イ、ミ、ゴ……?
暗い……暗い……
冷たい……冷たい……
この闇の中が、おれの世界。
この四角い箱の中が、おれの居場所。
生きることも死ぬことも赦されない。
時間が流れているのかもわからない。
「あなた……だぁれ?」
──ダ、レ……?
「さみしく……ないの?」
──サ、ミ、シ、イ? サミシイって……ナニ?
「じゃあ■■■が、お歌うたってあげる!」
──オ、ウタ……?
「うん! ゲンキのでる、お歌だよ!」
暗闇の中に、初めて、何かが浮かんで見えた。
それは……夢、だったのだろうか。
それとも……幻、だったのだろうか。
いや、違う。
錆びた鎖から解き放たれて、風を感じて、初めてわかった。
あれは夢でも幻でもなかった。
あれは────……