ご主人サマにはヒミツの執事Romantic X'mas!
「わっわかってるわよ!!一言多いのよそこの執事!」
「ふふ…これは失礼いたしました、お嬢様」
とっても楽しそうなキサラギに、わたしはワナワナと拳を握りしめる。
…一体、どうやったらこの執事に口で勝つの!?
なんて、考えてもいい案が浮かぶわけもない。
きっと、勝つ方法なんてないんだわ。
…永遠に。
キサラギは部屋のドアを開けて、こちらに顔を向ける。
「それでは、パーティに向かいましょうか」
「……向かうって言っても、どうせウチの大ホールであるんでしょっ」
「ご名答です」
「……面白くもなんともないわ…毎年、ね」
「そうですか?私は毎年、お嬢様の素敵なドレス姿がお目にかかれますから、とても楽しみですよ?」
……だからね、キサラギ。