ご主人サマにはヒミツの執事Romantic X'mas!
「もう嫌よ!パーティなんて行きたくない!ここから逃げたい!」
「何を…」
「…連れ出してっ!」
自分でもバカなことを言っているってわかってた。
だけど、もう我慢も限界。
この鎖から逃れられるなら、聖夜の、一夜限りの魔法にかかってもいいわ。
わたしはキサラギの服を掴んで、ぐっと詰め寄った。
「あなた、わたしの執事でしょ!?わたしをここから連れ出して!」
とてつもなく恥ずかしいことを口走ったと思う。
それくらい、わたしはここに縛られているのが嫌だった。
キサラギはしばしわたしの目を見つめ、不意に。
「……しかたないですね」
そう呟いて、フッと笑った。