ご主人サマにはヒミツの執事Romantic X'mas!
†‥やってきたのはブラックサンタ
どこまで走ってきたかわからないけれど、ずいぶん走ってきたことは、自分の息の上がりようでわかる。
そしてこの風景。
街。
イルミネーションが街を鮮やかに、神秘的に彩っていて、目を見張るほど。
……信じられない。
ずっと夢見ていた、クリスマスイブだわ。
「……綺麗…」
「来たかったんでしょう?」
わたしの歓喜の声に、キサラギが言う。
たしかに来たかった。
だけど…。
「わたし、あなたにそんな話、した覚えないわ」