ご主人サマにはヒミツの執事Romantic X'mas!




「雪だるまって、どんなものなのかしら?」


聞くと、キサラギは長い人差し指を顎に当てて、少しだけ空を見つめる。


「えーっと…そうですね、球体を2つくっつけたものですね」

「何よそれ。全然楽しそうなんかじゃないわ」

「でも可愛いですよ?」

「実物を見たことがないからわからないわよ!」

「じゃあ、作ればいいじゃないですか。丸い球体を2つ、作りましょう。ただし、1つは小さくして、頭にするんですよ?」

「…ふむ。わかったわ。大きいのを作るのよ!」

「えぇ?大きいのですか?」

「そうよ!作るものは大きいものにこしたことはないわ!」

「でも大変ですよ?せめて50センチほどじゃないと…」

「50センチ!“センチ”っていうのが気に入らないわね!メートル単位よ!」


「……ですが、お嬢様の手が心配です」




…そんな不安げな表情をしないで。


反則よ、あなたは。いつも。





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