ガンバレ、男子!

ブーッ、ブーッ

携帯が鳴って、メールが届いたようだった。

「あ、私のだ。」

チェックすると、何件も入っていた。啓太たちからだった。

「啓太くんと優雅は、もう帰ったみたい。啓太くんが優雅を送って行ったらしいよ。

弥佳は…あれ、もううちだって。田村君のうちの車で送ってもらった・・・?どういうことだろう・・・」

「尚登んちは、どこ行っても、車が迎えに来るんだよ。学校にも。それで一緒に送ってもらったんじゃないかな・・・。」

「へー!お金持ちなんだねえ。」

「まあな。親父さんは、社長らしいよ。」

「そうなんだあ・・・。」

確かに田村君はいいところのお坊ちゃんっぽかった。でも、車が迎えにくるくらいのお金持って、どのくらいすごいのか、想像できなかった。私はしばらく考え込んでいたらしい。

「もう9時になるけど・・・時間は、平気?」

陸が心配そうに言った。

「わ!帰らなくちゃ!」

慌てて立ちあがったら、激痛が走った。 怪我していたのを忘れていた。

「いったーーーーー!」

< 107 / 269 >

この作品をシェア

pagetop