ガンバレ、男子!

そのまま何もなく、部活漬けのまま、夏休みも半ばを過ぎてしまった。

今日は、久しぶりに優雅と弥佳と会う。夏祭り以来だ。待ち合わせは、吉祥寺駅前のハンバーガー屋にすることにした。

注文を済ませ、ひとしきり近況を報告しあったところで、弥佳が切り出した。

「・・・ねえ、あれから、どう?」

「・・・あれからって?」

私は何の事だか分からず、てりやきバーガーを頬張りながら聞いた。

「んもう。ちいちゃんは、相変わらず察しが悪いわねー。優雅は何かありそうね?」

「え・・・」

優雅を見ると、珍しく、口ごもった様子ではっきりしない。

「さあ、話しちゃいなさいよー」

弥佳は優雅ににじり寄った。

「何か、ってほどじゃ・・・。あれから、中嶋くんから、たまにメールが来るの。」

「たま、ってどのくらい?」

弥佳が追及する。

「1、2日に一度、くらい、かな・・?」

「それって・・・そっか、啓太くん、やっぱり優雅狙いだったかー。」

「でっ、でも、それだけよ?・・私も、どうしていいのか・・・。調子のいい人って苦手だし・・・。」

「ふふ。でも、気になるんじゃない?一度、会ってみたら?」

「・・・無理よ・・・。」

私は、2人の会話をぼんやりと聞いていた。

やっぱり、気になればメールくらいしてくるよね・・・?

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