ガンバレ、男子!
テスト週間、そして・・・自覚
何だかすっきりしない気持ちを抱えたまま、テストの季節になった。
うちの学校はまあまあ有名な進学校なので、テスト期間はみんな結構ちゃんと勉強するし、1週間前から部活も完全に休みになる。
俺も成績は落としたくなかったから、それなりに真面目に試験勉強などをしていた。
そうそう、俺には啓太のほかに仲の良い友達が2人いる。田村尚登(たむらなおと)と小林誉志幸(こばやしよしゆき)だ。
尚登はまだ中学生みたいな雰囲気で、小柄だし顔立ちも女の子みたいに可愛い。
本人はそれを気にしていて、高校になってから眼鏡をかけるようになった。
どこかの大きな会社の社長の一人息子で、成績は抜群にいいんだけど、どこか世間知らずなところがあると思う。あ、ちなみに運動は全く駄目だ。何となく放っておけな雰囲気があって、一緒にいることが多い。
ヨシは、あまりしゃべらないけど、隣にいると落ち着くタイプだ。中学では柔道部の部長だった。もちろん、高校に入っても柔道部だ。
体は大きくて強面だけど、実はすごく優しい。いつも尚登のボディーガードのようにそばにいる。
そんな感じで俺たちは、大抵、俺と、啓太と尚登、ヨシの4人でつるんでいることが多い。