ガンバレ、男子!
私が話している間、陸は相槌をうちながら、聞いてくれていた。でも、私が光源氏の話をしたあとだと思うけど、上を向いて、溜め息をついた。
どうしたのかな…?
「りく、くん…?」
「あ、いや、え?」
慌てた様子でこっちを見た。
「どうしたの?」
「う、ううん、何でもない。そ、それで、文化祭っていつなの?」
「あ、えっとね、来月の…25日から三日間、かな?」
「そっか。で、劇っていつ?」
「三日目のお昼過ぎ…2時からかな?」
そのあと、陸は何か言いたそうだった…けど、結局何も言わなかった。
「頑張ってな…」
小さな声で、そう言っただけだった。