ガンバレ、男子!

啓太の頑張り


あーあ・・・。
俺も文化祭行っていい?・・・・って言えなかったな・・・。

軽く言えば良かったのかもしれない。でも、結局言えなかった。

俺って、ホント、情けないよなあ。

学校に着いてからも、何となく落ち込んでいた。それを啓太は、いち早く察知したらしい。

「陸!どうした?しけた面して?また、ちひろちゃん関係?」

ズバズバと切り込んでくる。

「・・・何でもない。啓太こそ、何でそんなにハイテンションなんだよ。」

俺がテンション低い時に限って、啓太はハイテンションだ。・・・まあ、こいつはいつもテンション高いんだけど。いつも元気だってことだよな?そう考えると、大したもんだと思ったりする。

「ん?ま、ね。ちょっといい情報仕入れてねー。城川って、来月文化祭なんだってな?」

啓太が何で知ってるんだ?俺も今朝知ったばかりなのに・・・。誰から聞いたんだろう。まさか、ちひろと頻繁にメールしてるとか?

俺は、情報源が気になって、聞いてみた。

「誰から聞いたわけ?」

啓太は面白そうに俺の顔を覗き込むと、こう言った。

「んー。気になるー?なーんて。優雅ちゃんだよ。俺、最近ちょっとだけ返事もらえるようになったんだよーん。それで、来月文化祭だから忙しい、って聞いたのさ!」

それって、やっぱり断りの返事なんじゃ・・・??

ちらりと啓太を見ると、嬉しそうにニコニコしている。

やっぱ、こいつには敵わないな・・・。

本気でそう思った。

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