ガンバレ、男子!
「なあ、陸。城川の文化祭、行きたくないか?俺、文化祭に行きたいって、優雅ちゃんにメール出したんだよ。…まだ返事もらって無いけど。」
ホント、啓太はすごい。まず行動が早い。俺が言い出せなかったことも、何の苦も無く聞いちゃっている。それに、返事が無くてもめげない辺り…尊敬に値する。
「…返事、来そう?」
ちょっと情けないけど、啓太が行くなら俺も便乗しようと思い、聞いてみた。
「うーん。多分…。質問にはちゃんと答えてくれるから。そんな律義なところもいい…あ!メール、来てるじゃん!優雅ちゃんかな―。」
啓太はいそいそとメールをチェックし始めた。
「やった―!優雅ちゃんでした!なになに?…ああ。」
啓太は、ちょっとガッカリしたような、嬉しいような、複雑な顔をした。
「どした?」
「…陸たちも誘って一緒に来たらどうかって。案内出来るか分からないけどって。」