ガンバレ、男子!
「陸!」
啓太の声だった。恐る恐る、また、覗いてみた。
「・・ああ、啓太。来たのか?」
「おう。久々に陸に稽古つけてもらおうと思ってな。部活じゃなかなかそうもいかないし。」
「そうか。紗耶香さんもそんなようなこと、言ってた。」
「・・・陸、その顔は・・・また、あの人に、いいようにされたんだろう。」
啓太はちょっと意地悪い笑みを浮かべて、陸を小突いていた。
「おまっ・・・!」
「図星?ま、愛情の表現?って思って諦めるんだな。」
「愛情!?・・・そんな愛情、いらないって・・・。」