ガンバレ、男子!
啓太のうちに着くと、ほかのみんなはとっくに集まっていて、勉強会を始めていた。
「おっせーよ!何してたんだよ!携帯も通じないしさ、お前んちに電話しても、ずいぶん前に出たって言うし・・・」
着くなり、啓太に突っ込まれた。
「ごめん。気がついたら遠くまで行っちゃっててさ・・・」
「歩いて3分の距離のはずだけど?」
口調にトゲがある啓太を宥めるように、
「陸、大丈夫?僕たち先に始めちゃってたけど。」
先生役の尚登が眼鏡を上げながら俺をじっと見て言った。ヨシなんて、俺の額に手を当て、
「熱はなさそうだな・・・・」
と思案顔だ。
「ま、恋煩い、っていったとこなんじゃないの?」
啓太が言うと、
「「えええええええええええっ?!???こ、恋っ??!」」
尚登とヨシが同時に叫んだ。
「ホント?相手は誰なの?いつから?どんな子?ねえっ!」
「・・・・何で尚登が赤くなってんだよ・・・」
「・・・で?」
有無を言わさないヨシの視線に促され、俺は今までのことを話し始めた・・・。