ガンバレ、男子!
自覚したら、一気に動悸がしてきた。息も苦しい。
そうか、俺、恋、しちゃってるんだ・・・。これが、恋・・・なんだ・・・。
「・・・・・・・・・・もしかして、陸、初恋なんじゃないか?」
やけに優しい目をしながら、啓太が俺の頭をなでた。
「・・・ちがう。初恋は幼稚園の先生だったもん・・・・」
「あー。それは初恋って言わないってば・・・。まあ、でも、十何年ぶりの恋ではあるわけだな?」
「そう、かな・・・」
「さて、恋に目覚めた陸を、俺たちはどう応援すればいいのかなー?興信所?はともかく、ちひろちゃんのことを調べるか・・・。」
「そうだね!興信所がだめなら・・・ふふっ、僕、変装して尾行って、一度してみたかったんだぁ・・・。」
「尚登に尾行は無理だろう。俺、じゃ、もっとだめか・・・」
「ヨシの図体じゃ、ダメだろうな。ってことは、俺、か???!」
勝手に盛り上がり始めた3人に、俺は慌てた。
「いいから放っておいてくれっ!頼むから、何もしないでくれ・・・。余計にややこしいことになりそうだから・・・」