ガンバレ、男子!

休憩場所はどこも混んでいて、座る場所が見つからなかった。

結局、芳川さんの提案で、空き教室に行くことにした。荷物置きや出し物の用意のため、いくつか教室を空けてあるのだと言う。

「ホントは部外者は使っちゃいけないんだけど」

と言いながら、芳川さんは人差し指を唇に当てた。

向かったのは、講堂の裏あたりに位置する教室だ。

「誰も、いないみたい…ね?ちょっと借りよう。」

そう芳川さんが呟いて、各々席に座った時だった。

ガラリ

戸が開いた。

みんなが一斉に振り返った。

そこには…

< 237 / 269 >

この作品をシェア

pagetop