ガンバレ、男子!
何組かが歌い終わったところで、ゲームコーナーになった。
「では、ここで皆様にはちょっと休憩していただきましょう。初めのゲームは、懐かしの、フィーリングカップルでーす!」
「・・・何だ?フィーリングカップル、って。」
啓太が聞く。
「さあ・・・・?」
俺も答えられない。
「フィーリングカップルをご存じない方に、ルールを説明します!これから、男女8人ずつ、舞台に出てきてもらいます。お互いに質問をし合い、自分の好みの相手を決めてもらいます。めでたく両想いになったお二人には、お付き合いしていただく権利とともに、ポイントを差し上げます!
このようなゲームは、これから何回か行います。毎回同じ出場者に出ていただくのですが、一番ポイントを獲得した方には、素敵なプレゼントがあります!
それから、実は、この出場者の中には、性別を偽っている方がいらっしゃいます。男装の女性、もしくは女装の男性、です。出場者の方には、どの人なのかも当てていただきます。変装している方は、見破られないようにしてください。当たればポイント加算です。外れれば、変装している人にポイントが入ります。
最後に一番ポイントを獲得した人が優勝者です。
会場の皆様には、優勝者を予想していただきます。入場の際お配りした紙にご連絡先とともに書き込んでいただき、後ほど回収します。
予想が当たった方には全員、来年の文化祭入場券をお贈りいたします!」
おおおおおおおっ!
会場がどよめいた。大半が男の声なので、地響きのようだ。来年も文化祭を見に来たいと思っている野郎たちの声なのだろう。
当ててやる。
俺も密かに闘志を燃やした。