ガンバレ、男子!

帰り、優雅が待っていてくれた。

「ごめんね、優雅。遅くなっちゃった。」

「大丈夫。図書館に寄ってたから。」

「ん・・・。」

「・・・どうしたの?何か元気ないね。」

「うん・・・。」

私は、ラブレターのことで悩んでいることを話した。

今回の愛菜ちゃんだけじゃなくて、ラブレターをくれたり、プレゼントを持ってきたり、バスケ部に通ってきていたりする、たくさんの女の子たちは、自分にどうして欲しいのか。

すごい本気の子とかもいて、そういう子にはどう話をしたらいいのか。

普段冷たくしたほうが、本当は優しい態度なんじゃないかな・・・。

最初は、好かれて、騒がれて、ちょっといい気分だったし、純粋に嬉しかった。

憧れです、って言われて嬉しくて、それに応えようと思って、頑張った。幻滅されたくもなかった。

でも、でも、それでいいのかな。

とっても本気で、純粋に、自分のことを好きでいてくれる女の子たちを見て、ズキズキと胸が痛むのだ。だって、私はその気持ちに応えられない・・・・。

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