ガンバレ、男子!
「これからは俺たち、本気でお前を応援することにしたから。」
啓太が真面目な顔で、こんなことを言い出したのだ。
「…え?」
仲直りして、いい気分だったのも束の間、一体何を言い出すんだ、こいつは。
「応援するっていったんだよ」
「応援?…って何するわけ?な、何もしなくていいから、別に!」
嫌な予感がして、俺は慌ててお断りした。
「だってさ、陸に任せておくといつまでもこのまま…せいぜいストーカー止まりだろうからさ…。」
「すとー…っ?!…いやまあ、あっちからするとその通りかも知れないけど…」
「だろ?でな、俺たちで、陸をサポートして、せめて告って玉砕するところまでは見届けようとだな…」
「ぅ…玉砕するって決まったわけじゃ…」
「まあ、まだヘコむには早いよな。とにかく、俺たちの作戦を聞いてくれ」
「…作戦?」
「ああ。名付けて、夏祭り大作戦!」
啓太は怪しげなポーズをとり、遠い目をしながら窓の外を指差した。
俺はつられて窓の外を眺めてしまった。
・・・・その時にはもう遅かった。啓太のペースにはまってしまっていたのだ・・・・。