ガンバレ、男子!

「・・・ま、それはおいといて、愛奈ちゃん。今度、吉祥寺でちょっと大きな夏祭りがあるの、知ってる?」


それまで、愛奈ちゃんの話を聞くばかりだった啓太が言った。


「あ、知ってます。来週でしたっけ?」


「そうそう。それに、ちひろちゃんが行くらしいんだ。それ、いつ行くのか、わかるかなあ?」


「えっ!ちひろさまが、お祭りに?

・・・素敵だろうなあ・・・。ちひろさまの私服・・・浴衣着てもお似合いだろうし・・・。私もご一緒できたらいいなあ・・・。

・・・わかりました。聞いてみます・・・けど、どうしてそんなこと、知りたいんですか?」


「まあまあ、いいから。今は言えない。じゃあ、なるべく早く頼むね。」


「いいですけど・・・。でも、その理由、いつか絶対教えてくださいよ!」




その後は、女子校の生活とか、毎年文化祭があるんだとか、そんな話をした。愛奈ちゃんは、よく話し、よく笑い、よくふくれた。ヨシは、そんな愛奈ちゃんを可愛くて仕方ないようだった。


彼女も、こんな風に笑ったりするのかな・・・。


俺は、チョコをつまみながら、ちひろに思いを馳せていた。


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