ガンバレ、男子!
「それにしてもヨシにあんな可愛い妹がいたなんてな。・・・まあでも、あのちひろさま心酔ぶりには、ちょっと度肝を抜かれたけど。」
「まあ、な。まだ子供なんだよ。」
「ヨシ~。相手が女子だからまだ安心してるんだろ。もうしばらくしてみろ、男の名前が出てくるぞ~。」
「・・・・その相手、コロス。」
「・・・・ヨシが言うと、冗談に聞こえないから恐ぇよ・・。なあ、尚登?」
「・・・・・」
無反応だった。
「尚登?おい、どうした?」
啓太が尚登の目の前で手を振っても反応がない。
「愛奈ちゃん、可愛い・・・・・」
「いかん。目がハートだ。」
尚登の様子を見て、ヨシがゆらりと立ち上がった。啓太と俺は、慌てて尚登を庇うように背中に隠した。
「なんだかややこしいことになってきたぞ・・・・」
啓太が小さな声でつぶやいたのが聞こえた・・・・。