ガンバレ、男子!
今朝も、走って来たのが分かるくらい、息を弾ませ、額にも汗が光っていた。
キレイだよなあ…
俺が見惚れていると、啓太はすぐ察したらしい。
「…あれが、ちひ…」
口を塞いで、何とか阻止したが、聞こえちゃったか?
焦ってちひろを見たが、全く気がついていないようだった。
…前から思ってたけど、結構鈍感なのかもな…
「キレイな子だなあ…。なあなあ、陸。お前、結構メンクイだな?それに、背が高い子が好きなの?もしかして、俺より高くない?それにしても、ほっせーなあ。…」
啓太の口からは、次々と感想が出て来る。一応気を遣っているのか、啓太にしてはかなり、小声だ。
それに…口調から判断するに、どうも、啓太の好みではないようだ。俺は内心ホッとしていた。
啓太がライバルじゃ、勝てないからな…。
その時、ちひろの友達が乗って来た。