ガンバレ、男子!
第3章 夏祭り
待ち合わせ
「ごめん!待った?」
また、待ち合わせギリギリになってしまった。もうすでに、私以外の3人、優雅、弥佳、愛奈は集まっていた。
「・・・ま、ちひろにしては上出来かな?1分遅れです。」
弥佳がニッコリと笑って言った。
「弥佳、かわい~っ!すごいね、髪も自分でやったの???」
遅れたのも忘れて、私は叫んでいた。そのくらい、弥佳は可愛かったのだ。
今日は、みんなで浴衣を着る約束になっていた。
弥佳の浴衣は、白っぽいピンク地に濃いピンクのお花が散った柄だ。そのお花と色を合わせた濃いピンクの帯を締め、着物と地色違いの生地で出来た小さな巾着を持っていた。
髪はゆるく結いあげ、やはりピンクの髪飾りをつけている。さりげなく下ろした髪はくるりと巻いてあり、女の私でも見惚れるほど可愛かった。
「ふふっ。可愛い?ありがとっ。」
弥佳はみんなに見せるように、回ってみせた。