ガンバレ、男子!
優雅もまた、知的な雰囲気によく似合う浴衣を選んでいた。
紺地の古典柄、地味めな浴衣に、赤い帯が映えていた。ショートボブの髪は耳の上だけ編みこんで、簪風の飾りのついたピンをつけていた。
愛奈もピンク系で揃えていた。浴衣地は、白地にピンクや紫の小花が散った柄で、帯もピンクだった。耳の上の髪だけ後ろでリボンでまとめ、いつもよりちょっと大人っぽい雰囲気になっていた。
「みんな、可愛いねえ!優雅は色っぽいし、愛奈ちゃんもなんだか大人っぽい・・・。」
「ち、ちひろさまも素敵ですっ!きょ、今日は、無理をいってご一緒させていただいて、すみませんでしたっ!
あのっ、私、ご迷惑にならないようについていきますので・・・。」
愛奈は相当、緊張しているらしい。顔も真っ赤だ。
「・・・愛奈ちゃん?せっかく一緒に遊びに来たんだから、楽しもう?ね?」
「そうそう!緊張しすぎ!・・・私たちってばそんなに怖い?」
「もう。弥佳ったら・・・。からかいすぎよ?」
私たちは、愛奈ちゃんを真ん中にし、ゆっくり歩きはじめた。