魔の棲む森と神の居ます島
長老「わしにもわからぬ。あれが何を意味するのか、これから何が起こるのか。」
長老「ただ、何かが起こらんとしていることは、確かかも知れん。」
長老「皆の者、よく聞いてほしい。夜は家の外には出ないようにしてくれ。」
長老「よいな。くれぐれも注意してくれ。」

村人たちは、不安を抱えたまま散っていった。
それから大きな事件もないまま月日が流れ、次第に村人たちはあの出来事を記憶の置くに忘れていった。
しかし、微かにだが確実にその異変が姿を出し始めていた。
昔は沢山いたはずの魚が次第に姿を消していき、青々としていた木々は、その葉を茶色に染め始めていた。
それでも、生活していく中ではそれほど気にはなっていなかったのだ。

そして・・・

村人「大変だぁー。川が、川の水が・・・」

川の水が赤紫色に染まっていたのだ。昨日までは何もなっていなかったのに・・・

村人「誰かぁー。助けてくれぇー。火を消してくれー」
< 7 / 18 >

この作品をシェア

pagetop