君の声が聞こえる
ボロボロ涙を流して、好きな女の前でこんなみっともない姿を曝したのは初めてだ。
「何言っているの?まだ私は生きているわ。それに私、思うの。睦月に会ってから私、すごく元気で、発作もなくて……妊娠なんてしても絶対に無理だって言われていたけど、臨月を迎えられたのよ。もしかしたら、また奇跡が起こって、この子とあなたよりも長生きするかもしれないわ」
穏やかで優しい雅巳の笑顔は今、こうして話している事が現実になりそうな気がするぐらいだった。
「雅巳……」
僕は雅巳を抱きしめた。雅巳の髪に顔をうずめて雅巳の甘い匂いを感じていたかった。
ずっとこうしていられたら、どんなに幸せだろう。
「私、幸せよ。こんなに幸せなのは睦月のおかげね。愛しているわ」
「俺だって雅巳の事を愛しているよ」
この手を離したくない。
「それなら約束して。これから産まれてくるこの子を私と同じぐらいに愛してくれるって」
「分かってる。分かっているよ」
「睦月、私、本当に幸せなの。言葉にするととっても簡単に聞こえるけれど、こんなに一人の人を好きになれる自分がいる事に驚いているのよ」
僕は雅巳を抱きしめる腕に力を込めた。
「何言っているの?まだ私は生きているわ。それに私、思うの。睦月に会ってから私、すごく元気で、発作もなくて……妊娠なんてしても絶対に無理だって言われていたけど、臨月を迎えられたのよ。もしかしたら、また奇跡が起こって、この子とあなたよりも長生きするかもしれないわ」
穏やかで優しい雅巳の笑顔は今、こうして話している事が現実になりそうな気がするぐらいだった。
「雅巳……」
僕は雅巳を抱きしめた。雅巳の髪に顔をうずめて雅巳の甘い匂いを感じていたかった。
ずっとこうしていられたら、どんなに幸せだろう。
「私、幸せよ。こんなに幸せなのは睦月のおかげね。愛しているわ」
「俺だって雅巳の事を愛しているよ」
この手を離したくない。
「それなら約束して。これから産まれてくるこの子を私と同じぐらいに愛してくれるって」
「分かってる。分かっているよ」
「睦月、私、本当に幸せなの。言葉にするととっても簡単に聞こえるけれど、こんなに一人の人を好きになれる自分がいる事に驚いているのよ」
僕は雅巳を抱きしめる腕に力を込めた。