君の声が聞こえる
そんな私の気持ちなんかお見通しだとばかりに、雅巳はやさしい表情で私を見ていた。
「いいよ」
雅巳は私よりもずっと大人だ。
「やったぁ。じゃあ!今日の夕ご飯、ご馳走になっちゃおうかな」
「じゃあ、準備するの手伝ってくれる?」
「うん!手伝うだけならね」
私の言葉に雅巳と私は顔を見合わせて笑う。
雅巳はとても料理が上手だ。特に和食はプロ級の腕だと私は思っている。
雅巳との楽しい時間を思い浮かべて、私は浮かれていた。もう私の頭の中に加藤君の存在など消えてしまっていた。
「変なサークルばかりだったね」
私は小さく笑いを漏らす。
「本当に。良枝、一人で行かなくて正解だったよ。一人で行っていたらあの仏像愛好会とかに引きずり込まれていたかもね」
「嫌な事、言わないで」
大学のサークルは高校時代の部活動とは雰囲気も内容も違っていた。文化部にはいかにも怪しげな活動をしていそうなサークルや同好会も沢山ありそうだった。
だからと言って、いまさら運動系のサークルに入る気にもならない。私は健康体だが、体を動かすことを好む方ではなかった。
「いいよ」
雅巳は私よりもずっと大人だ。
「やったぁ。じゃあ!今日の夕ご飯、ご馳走になっちゃおうかな」
「じゃあ、準備するの手伝ってくれる?」
「うん!手伝うだけならね」
私の言葉に雅巳と私は顔を見合わせて笑う。
雅巳はとても料理が上手だ。特に和食はプロ級の腕だと私は思っている。
雅巳との楽しい時間を思い浮かべて、私は浮かれていた。もう私の頭の中に加藤君の存在など消えてしまっていた。
「変なサークルばかりだったね」
私は小さく笑いを漏らす。
「本当に。良枝、一人で行かなくて正解だったよ。一人で行っていたらあの仏像愛好会とかに引きずり込まれていたかもね」
「嫌な事、言わないで」
大学のサークルは高校時代の部活動とは雰囲気も内容も違っていた。文化部にはいかにも怪しげな活動をしていそうなサークルや同好会も沢山ありそうだった。
だからと言って、いまさら運動系のサークルに入る気にもならない。私は健康体だが、体を動かすことを好む方ではなかった。