君の声が聞こえる
 今は日付をまたいでしまったから昨日の事になるんだけど、私にとってもそんな事はどうでも良かった。おざなりで儀礼的な言葉を遮って私は早口でまくし立てた。

「雅巳の赤ちゃんはどこ?会いたいの!今すぐは無理だって分かっているから今日の朝一にでも!」

「秋山さん……それは一体……」

「いいから、赤ちゃんに会わせて!」

私の剣幕に尋常でないものを感じたのだろう。

「分かったよ……」

加藤くんは戸惑いながらもそう答えてくれた。

雅巳……待っててね。

私、雅巳の赤ちゃんに会うから。

雅巳の赤ちゃんは私が守るから。

だから………安心してね。
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