君の声が聞こえる
私がその場面を目撃してしまったのは、あくまでも偶然の出来事だ。
当時、合唱部に所属していた私は、本校舎から離れた音楽室に向かうところだった。偶然にも、その途中で雅巳が剣道部や柔道部が使っている第二体育館がある方へ向かって歩いて行くのが見えたので、気になって後をつけたのだ。
人気のない第二体育館の裏へ辿り着いた雅巳は誰か人を待っていたようだった。
五分後、雅巳の元に現れたのが、三倉君だった。三倉君は剣道部に所属していた。
三倉君は防具をつけたままの状態で(面は外している)、息を切らせながら雅巳の元に走ってきた。そして、告白をしたのである。私はその場面に遭遇してショックだった。
雅巳が男子に人気があるのは知っている。あんな女の子がいたら、誰も放っておかないだろう。でも、雅巳はそういった話を私にしない子だったから、現実を目の当たりにして、ショックを受けたのかもしれない。
いや、こうなったら素直に本当の事を言おう。
私は三倉君が好きだった。だから、雅巳に告白をした事がショックだったのだ。
しかし、これから私はもっと大きなショックを受ける事になる。
「ごめんなさい」
当時、合唱部に所属していた私は、本校舎から離れた音楽室に向かうところだった。偶然にも、その途中で雅巳が剣道部や柔道部が使っている第二体育館がある方へ向かって歩いて行くのが見えたので、気になって後をつけたのだ。
人気のない第二体育館の裏へ辿り着いた雅巳は誰か人を待っていたようだった。
五分後、雅巳の元に現れたのが、三倉君だった。三倉君は剣道部に所属していた。
三倉君は防具をつけたままの状態で(面は外している)、息を切らせながら雅巳の元に走ってきた。そして、告白をしたのである。私はその場面に遭遇してショックだった。
雅巳が男子に人気があるのは知っている。あんな女の子がいたら、誰も放っておかないだろう。でも、雅巳はそういった話を私にしない子だったから、現実を目の当たりにして、ショックを受けたのかもしれない。
いや、こうなったら素直に本当の事を言おう。
私は三倉君が好きだった。だから、雅巳に告白をした事がショックだったのだ。
しかし、これから私はもっと大きなショックを受ける事になる。
「ごめんなさい」