君の声が聞こえる
「それじゃ、講義が終わった後、正門の前で待ち合わせ。それでいい?」
「いいよ。じゃ、俺の方は二時くらいかな」
私たちは二時に正門、と待ち合わせを決めて別れた。
正門は大学病院に車以外で訪れる人が一般的に利用する出入り口で、少し歩くと駅に向かうバスが出ているのだ。
加藤君と一緒に出掛けられるのが嬉しかった。
一緒に出掛けられるだけでいい、それ以外何も望まない。
待ち合わせの時間に正門の前に行くと、加藤君はもう私の事を待っていた。
遠目で見ても加藤君はかっこいいと思う。背筋ピンと伸びていてが男らしい。顔立ちも精悍だし、笑うと一気に幼い感じになるところもすごく魅力的だ。
私はいつ、この人の事を好きになってしまったのだろう。気付いた時には、そんな感情を抱いていたから、いつからだったのか自分にも分からなかった。
人を好きになる、と言う事はそういう事なのかもしれない。
「ごめん。私、遅くなった?」
私が声をかけると加藤君は、「そんな事ないよ」と答えた。
思えば、こうして二人だけでどこかに行くというのは初めての事だ。加藤君にとって私はいつだって雅巳についてくるオマケに過ぎない。
「いいよ。じゃ、俺の方は二時くらいかな」
私たちは二時に正門、と待ち合わせを決めて別れた。
正門は大学病院に車以外で訪れる人が一般的に利用する出入り口で、少し歩くと駅に向かうバスが出ているのだ。
加藤君と一緒に出掛けられるのが嬉しかった。
一緒に出掛けられるだけでいい、それ以外何も望まない。
待ち合わせの時間に正門の前に行くと、加藤君はもう私の事を待っていた。
遠目で見ても加藤君はかっこいいと思う。背筋ピンと伸びていてが男らしい。顔立ちも精悍だし、笑うと一気に幼い感じになるところもすごく魅力的だ。
私はいつ、この人の事を好きになってしまったのだろう。気付いた時には、そんな感情を抱いていたから、いつからだったのか自分にも分からなかった。
人を好きになる、と言う事はそういう事なのかもしれない。
「ごめん。私、遅くなった?」
私が声をかけると加藤君は、「そんな事ないよ」と答えた。
思えば、こうして二人だけでどこかに行くというのは初めての事だ。加藤君にとって私はいつだって雅巳についてくるオマケに過ぎない。