禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
■罪の始まり■
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―――何気ない毎日。



朝起きて、顔を洗ってご飯を食べて。



学校に行く準備をして…。



8歳の時から伸ばし続けた黒髪。



サラサラの髪に、朝からブラシをかけてくれる。



毎朝の日課。



神楽(かぐら)は男なのに、毎日あたしの髪をとかしてくれる。



その姿をジッと、鏡の前に座りながら鏡の中の自分を見てる。



まるで人形のよう。



それも仕方ない…。



あたしは神楽に飼われているのだから。


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