禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
「だったら、なんでここに来た?」

「用事がなきゃ、来ちゃいけない?」



冷たくしないで。



あたしに居なくなって欲しいみたいに。



「くるなとは言ってない。」



ほら、あたしから視線を逸らしてる。



「分かった。」



バリバリバリッ!!!



体が裂けてくみたいな音がする。



今はただ離れたくない。



離れたら、そのまま神楽が居なくなっちゃう気がして。



遠い所に行っちゃうような不安感。



部屋を出て行くのも、躊躇しちゃってる。

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