禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
「いいの?」


「好きなだけどうぞ。必要なものは、すぐに用意させるから。」



思ってもいない展開。



あたしの方がビックリ。



てっきり、神楽の肩を持つかと思ってた。



「本当にいいの?」



念を押してしまう。



「どうぞ。その方が、こっちも都合がいいからね。」


「都合がいいって?」



「ほら、奏凛ちゃんの友達。他のお嬢さん方がヤキモチ妬いちゃってね。奏凛ちゃんがいてくれれば、会う口実も出来るしね。」


チラッ



不敵な笑みを浮かべてこっちを見た。
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