禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
「神楽も、そう思っただろ?」

「うん。」



小さくだけどうなずいた。



「奏凛まで…。」



膨れっ面であたしの顔を見た。



「だって、そんな感じじゃない?」

「…まぁ、確かにね。」



口ごもってるけど、納得した感じ。



「でしょ?」

「他人ごとみたいに言わないでよ。」



また膨れ始めた。



「ごめん。晴沢が面白いこと言うから。」

「オレ!?」



ビックリしながら自分を指差した。



「うん。大事な話してるのに。」

「奏凛の言う通り!!」


「なんだよそれ!?せっかく、場を和ませようと思ったのに。」



今度は晴沢が膨れだした。

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