禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
「英里奈に晴沢。」



振り向いて見た英里奈の顔は、泣きはらしてたのが分かるくらい目は腫れて顔色は真っ青。



無理矢理に、晴沢に連れてこられたのが分かる。



言葉をかけたくても、痛々しい空気が言葉を無くさせる。



顔を見合わせたまま、3人ともピクリとも動けなかった。



「お集まりの皆様、本日は大事な報告が…。」



突然、広い庭に響く男の人の声。



ざわめく会場内。



あたし達3人の空気だけが固まった。



キタ!!!



真実が分かる嬉しさ?



ドクン

ドクン

ドクン



急激に鼓動が高鳴って。


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