禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
■崩壊の始まった世界■
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あの後、宮埜も神楽も顔を会わすことは出来なかった。



挨拶周りで忙しくて。



英里奈は、安心したかのように泣き止んでたけど。



話をすることはなかった。



あたしが、話せる状態じゃなかったみたい。



ただ、晴沢に支えられてるだけで精一杯。



泣くことしか出来なかったから。



お茶会が終わる頃には、神楽の家から来たSPらしき人が、あたしの荷物を運び出して。



強制的に神楽の家に連れ戻された。

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