禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
「違うって?」
鼻声になってるのに、大粒の涙は頬を伝うのを一旦停止した。
かろうじて、目に涙が溜まってて。
その目を大きく開いて、宮埜を見た。
「奏凛ちゃんが、ここに来た日からつけられてた日記。神楽から預かってるんだ…奏凛ちゃんの母親に見られないようにって。」
黒い表紙の手帳。
肩から掛けていたバッグの中から、7冊取り出した。
「これが何の関係があるの?」
「中身だよ。今まで、神楽がどんな思いで奏凛ちゃんと一緒に過ごしてきたか。そこに全部書いてある。今夜、読んでみるといいよ。」
「…分かった。」
納得はまだ出来ない。
渋々、返事をすることしか答えは出来ない。
鼻声になってるのに、大粒の涙は頬を伝うのを一旦停止した。
かろうじて、目に涙が溜まってて。
その目を大きく開いて、宮埜を見た。
「奏凛ちゃんが、ここに来た日からつけられてた日記。神楽から預かってるんだ…奏凛ちゃんの母親に見られないようにって。」
黒い表紙の手帳。
肩から掛けていたバッグの中から、7冊取り出した。
「これが何の関係があるの?」
「中身だよ。今まで、神楽がどんな思いで奏凛ちゃんと一緒に過ごしてきたか。そこに全部書いてある。今夜、読んでみるといいよ。」
「…分かった。」
納得はまだ出来ない。
渋々、返事をすることしか答えは出来ない。