禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
XX日



何日たっても、あの女の子が忘れられない。

引き取る決意をした。



うちに来ても、怯えきってる女の子。



父親を母親が殺した。


だからなのか?

こんなにも怯えているのは。



施設で感じた雰囲気は、怯えていたからなのか?



だったら、新しい人生を歩めるように。

新しい名前を考えよう。



『奏凛』



凛と背筋を伸ばして、幸せを奏でていけるように。




XX日



宮埜に話した。


アイツめ!!


「本当に引き取ったのかよ!?」


相当、驚いていた。



呆れて説教もできないとか。


いい大人が、少女に一目ぼれなんてバカだ。

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