禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
鞄を持ってドアの前に行く。



コンコン…



ノックすると、外からSPがドアを開けて。



「学校行くから。」



あたしの一言に驚く様子もなく、ドアを開けてくれた。



いつまでも部屋にこもっていても仕方ないから。



晴沢も英里奈も心配してる。



あたしの気持ちを伝えたい。



それに、学校に行くとなれば、部屋から出られる。




神楽に会えるかもしれないから…。




その時は、最高の笑顔で笑うんだ。



これ以上、神楽を心配させないように。



久しぶりに玄関から出ると、太陽の光が目に染み入るように眩しかった。

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