禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
■温かな友情■
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街に出ると、英里奈が渋い顔を始めた。



「どうしたの?」



やっぱり、サボるのは気が引けたかな?



「う~ん。思うんだけどさ、失恋すると髪を切るって、よく言うじゃない?」



チラッとあたしの顔を見た。



「それがどうしたんだよ?」



晴沢も不思議そうな顔をしてる。



「奏凛のその長~い髪、思い切っていっちゃう?」



指をハサミにしながら、チョキチョキと動かしてる。



「ダメッ!!」



とっさにギュッと髪を掴んだ。



「そうだよね…そこまで伸ばしたから、もったいないか。だったら、新しい自分発見で、カラーリングしちゃう?」



そばにあったドラックストアを指差した。



「できないよ…。」



ポツリとつぶやいた。

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