禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
「宮埜、ジャマ。」



立ち上がろうとした。



グッと腕を引っ張る。



その先は英里奈。



「気を使わなくていいから。」



少し手が震えてる。



緊張とかしてるのかな?



「あ…でも。」



言いかけた。



「ちょっと…。」



バタンッ!!



勢いよく英里奈が部屋のドアを開けて。



腕を掴まれたまま、廊下に連れ出した。



「どうしたの?」



こんな英里奈、見たことない。



「あのね…さっき言おうとしたんだけど…。」



言葉に詰まってる。

< 195 / 341 >

この作品をシェア

pagetop