禁色の囚人~きんじきのとらわれびと~
「ああ、宮埜が来る前に言ってたこと?」


「うん。…実はね。奏凛が神楽さんの事で、学校休んでる間、宮埜さんからハッキリと言われたんだ。」



うつむいちゃった。



「宮埜に何かされたわけ?」



アイツ~!!!



とうとう本性出したか!!



ふつふつと怒りが沸いてきた。



「…そうじゃなくて。」



小さく肩を震わせて。



涙が浮かんでる。



「何を言われたの?アイツ、ただじゃ済まさないから。」


「違うの。」



部屋に戻ろうとしたあたしの腕をギュッと掴んだ。

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